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ケーブルテレビの広告の取組 – CES 2011

Q  STBを通した視聴習慣が増えている?

– DVRが広まり、STBを通して見ることが多くなったので、視聴行動を秒単位で測定できる。(Tivo)
– 測定可能なオンラインメディアに広告主の予算が流れている。Netflix、xBoxなどでコンテンツを見る習慣が増えれば、これまでの広告は変わらざるを得ないだろう。精確さが求められる。(OMD)

Q 効果測定も変わるか?

– 視聴行動データに、ロケーションなどケーブルテレビで取得できるデータをもっと盛り込み、より精確なデータベースを作る方向で動いている。どのデータを組み合わせれば、広告クライアントの要望に応えられるか、ビジネスミーティングではそういう話になる。(Comcast)
– ほとんどの広告プラットフォームはアマチュアの仕事だ。モバイルでもテレビでも広告はスキップされて見てくれない。それが明白なのに広告を投下するCMOはいない。新たな広告プラットフォームは、そうした課題も解決するものでなければいけない。(McCann)
– カヌー・ベンチャーズで、EBIFというコンテンツ配信の統一フォーマットを作った。ケーブルテレビ6社に、コンテンツを配信できる。CNBC、ディスカバリーチャンネルなどが参加予定だ。30秒CMのあとに、視聴者に無料サンプルを配るための申し込みページなどを表示させることができる。昨年9月のテスト配信では、クリック率が0.809%だった。今年は、クイズ、投票システムなどをリリースする(Canoe Ventures)

Q ケーブル、DVRの広告はまだ市場規模が小さい

– まだそういう試みをするには市場が小さすぎる。広告クライアントは、大きな予算を短期間で使いたがる。(McCann)
– 予算の大きなクライアントは少数だ。新たな広告テクノロジーは、色々な実験ができていいのではないか。(Yume)
– 我々は、200万世帯がCanoeサービスを利用していて、オーバーレイ広告を4億インプレッション出稿している。まだ小規模だが、ビジネスは始まっていて、動いている。カーディーラー、ローカルの小売店、テーマパークなどがクライアントだ。(Comcast)
– 視聴者がいつポーズボタンを押したか、早送りしたかなどのデータを全部把握している。早送りする途中に広告を表示させたり、色々なパターンがある。番組トレーラーを表示させ、それをクリックするとシーズン予約できる仕組みもある。ネットワーク局にとって視聴者確保に有益だ。(Tivo)

Terry S. Bienstock, CEO, Mobilactive Media, LLC.
Ian Foley, Senior Director, Emerging Platforms Business Development, YuMe
Tara Maitra, VP & GM Content Services & Ad Sales, TiVo Inc.
Jeff Minsky, Director, NEXT Emerging Media, OMD Ignition Factory
Marc Ruxin, Chief Innovation Officer, Universal McCann
Kevin Smith, Group Vice President, Spotlight Integrated Media Sales, Comcast
Jim Turner, SVP of Products, Canoe Ventures
Adam Weiler, Director of Media Research, DraftFCB/MC Media

2011年1月5日16時- CES2011 ラスベガスにて

カヌー・ベンチャーズ(米国ケーブルテレビのベンチャー企業) – 2009年

2009.11.17
セッションメモ
・理論的に広告形態の変化と説くグーグルShah氏と、現実の課題を述べるカヌー・ベンチャーズSchlichting氏とで、議論がかみ合っていなかった
・ネット上の動画広告は、低予算クリエイティブでも、消費者に受け入れられる(Seaarch&Seaarch)
・グーグルには広告マッチング市場を促進する考えがある。一方、広告内容をコントロールできなくなる不安がメディア側にある。

カヌー・ベンチャーズ 現在コンテンツ・ウィンドウはケーブルテレビ業界にとって好ましい状態だ。
–  ケーブルテレビもソーシャルメディア(Facebookなど)もコンテンツをキーにコミュニティを構築していることに変わりはない。
–  現在のコンテンツ市場の状態は、消費者はインターネットで番組を見ていて、コンテンツ・ホルダー、ケーブル業界は、ケーブルでコンテンツを流通している。
–  ケーブルの先に消費者はいないし、消費者はコンテンツホルダーが流している映像を見ているわけではない。
–  両者をどうやって、交差、結びつけるかが課題だ。
–  広告業界にとっても重要な課題だ。

Q VODへの広告手法はどうなるのか?

–  インターネットの動画配信は、ビジネスチャンスだと思う。広告が効果あるものになるよう、ネットのプラットフォームも進化しないといけない。
–  既存のテレビ番組の広告枠の営業コストの高さを、メディア業界の人たちは気づいていて、ネット広告に対し、脅威を感じている。

–  テレビの広告枠にアド・エクスチェンジ手法が入ってくると、広告のクリエイティブをコントロールできないし、非常に困ったことになる

グーグル 今でも賢いマーケッターたちは、何に価値を置くべきか(お金を払うべきか)に気づいているハズだ。
–  今後5年間で、既存の手法での広告はどんどん減少するだろう。そもそも、消費者は大量の広告を見たくない。
–  インタラクティブなコミュニケーションツールへ、お金が流入するだろう。

カヌー・ベンチャーズ 理論的にはわかる。しかし、現実は、なにか急激にあなたが言っているようにはならないだろう。

グーグル しかし、結局は消費者が選ぶだろう。ニーズの無いところに市場は無い。いつになるかはわからないが、消費者のニーズを実現するツール、メディアが出現すると思う。
–  クリエイティブ、サービスがよくないと、ブランドを生かすことにならない。
–  マーケターは、DVRで広告飛ばしがどれだけ起きているのか、考えてみるべきだ。消費者とコンテンツの関係性、自分の好きなコンテンツだったら、それが広告であろうと飛ばすことはないだろう。
–  広告クライアントの広告出稿の目的を理解しないと、いくらデータを収集、分析しても意味がない。

サーチ&サーチ テレビCMの製作費は高い。オンライン動画は、それほど高いクオリティは必要とされていない。広告素材も、そんなにお金をかける必要がない。そのことに、広告クライアント、代理店は気付くべきだ。
- オンラインでは、クオリティよりも、作品の影響力のほうが重要である。代理店の仕事は、広告メッセージをインターネット上で広めるかにある。テレビ時代でもメッセージを広めるという目的は一緒かもしれないが、インターネットとテレビでは行動様式が違うことに気付くべき。
- インターネットでは、テレビよりも広告ビジネスの提案が簡単になっている。データもあるし、消費者の反応も直接拾える。広告代理店は、デジタル時代になって、ビジネスしやすくなっている。

カヌー・ベンチャーズ デジタル系の人たちが、データ分析に偏ったビジネスをしているが、我々既存メディアのDNAとは隔たりがある。 今まで、紙媒体やテレビの広告枠を売っていた広告代理店の人間が、デジタル商材に慣れるまでには時間がかかる。

[参考]

 カヌー・ベンチャーズ (Canoe Ventures) : 米国の大手ケーブルテレビが出資設立したケーブルテレビの広告ビジネスを行う会社。ケーブルテレビの広告収入は、ここ10年間視聴料収入が伸びてきたのに比べ、あまり伸びていない。一方、STB(セット・トップ・ボックス)を利用して、ターゲティング広告ビジネスへの参入に意欲を見せている。しかし、いまのところ上手く行ってるとは思えない。

 米国のケーブルテレビ広告収入推移 NTSC SNL Kagen調べデータを元に作成
・ ケーブルチャンネル広告収入とは、CNN、MTVなどケーブルテレビで見られるテレビ局の広告収入のこと
・ ローカル・スポット収入が、ケーブルテレビ・オペレーター(コムキャストなど)が受け取るエリア広告収入
・ ケーブルテレビ・オペレーターに入る広告収入の伸びの少なさが、カヌーベンチャーズ設立の動機になっていると思われる

Digital Hollywood Fall 2009, サンタモニカ 2009年10月20日 3時50分-

米国ケーブルテレビ市場推移(広告収入)

 ケーブルテレビ視聴料収入(下図)  NTSC SNL Kagen調べデータ

米国ケーブルテレビ市場推移(視聴料収入)


グーグルShah氏とカヌー・ベンチャーズSchlichtings氏とのやりとり