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米国大手テレビ局CBS ムーンベスCEOとNABスミス会長対談 – NAB2011

CBSムーンベスCEOとゴードン・スミスNAB会長

スミス: 放送局は死んだ、ビジネスモデルはもう古いという人がいるが、あなたは常にそんなことはないと言っている。

ムーンベス: - 何年もテクノロジー、ケーブルテレビが我々を死に至らしめ、インターネットが- 広告を奪いと言われ続けてきた。しかし、状況はもっと複雑だ。
– 放送よりも多くのマスオーディエンスにリーチできる仕組みはない。
– 放送への評価は低すぎる。
– 私は放送業界、CBSの将来を信じている。
– ライバル局と話していて、彼が「ビジネスモデルが壊れた」と言ったので、「番組編成の失敗とビジネスモデルの崩壊は違う話だ」と答えた。

スミス: ラジオの将来について確信があるか

ムーンベス: - もちろんだ。ラジオ部門を任せているダンに、「私が死ぬまでにラジオ部門の収益がプラスになるのを見られるか」と聞いたことがある。
– ダンは、それから5四半期連続で部門を黒字化した。
– フォーマットを変え、傘下の25局の聴取者も増えている。

スミス: CBSとFOXがNABに帰ってきた。なんで戻ってきたの?

ムーンベス: - なんでNABを脱退しかをまず話したい。
– 我々が脱退したときは、我々ネットワークとローカル放送局の間にやりたいことの齟齬があった。
– しかし、時が経つにつれ、業界構造が変化し、ケーブルテレビの発言権が大きくなった。
– そこで、ネットワークとアフィリエイト、ローカル放送局がまとまることが大事だと考えた。
– 新たにあなたがNAB会長に就任し、考えていることが我々と同じだったので、再加盟しようと考えたのだ。
– 我々は222局とアフィリエイト契約を結んでいる。我々がアメリカでいちばん人気のあるネットワークでいられるのは、アフィリエイト局のおかげだ。
– 我々はワシントン、政府に対して、団結して戦わなければならない課題がたくさんある。
– USAネットワークは、全米1位のベーシックケーブルネットワークだ。我々のコンテンツであるNCISの再放送して儲けている。
– 彼らは、オリジナルを作っている我々よりも儲かっている。
– 何かおかしなことが起こっている。
– Money doesn’t follow eyeballs.
– CBSのほうがUSAネットワークよりも利益をあげられるように尊重されるべきである。

スミス: FCCのゲナコウスキ委員長が周波数のボランタリー・インセンティブ・オークションの話をした。私は放送局が一度周波数を失うと、視聴者を失い、二度と復活できないだろうと思っている。

ムーンベス: - 政治的側面とテクノロジー側面とある。周波数はライフラインだ。マスターズ中継はHDで撮影し、小さなゴルフボールまで奇麗に放送できた。HDを放送するには、たくさんの帯域が必要だ。
– ゲナコウスキ委員長は優秀だと思う。方向性もいい。
– しかし、我々は自発的には参加しない。
– ブロードバンドでたくさんのデータ、情報を配信する考えには賛成だ。だが、議論すべきは各論だ。
– 我々は自分たちのビジネスを守らなければならない。
– 我々も未来は、放送とブロードバンドの共存にある。
– NFLやNCAAを放送し続けるには、莫大なコストがかかる。アフィリエイトと話し合いをたくさん続けている。

スミス: 放送局はローカルコミュニティを省みていないと言う人もいるが放送局にとってローカルとは

ムーンベス: - ラジオ、テレビ、ローカルビジネス部門のトップがいるので運営できている。
– CBSはロサンゼルスにテレビ局2つ、ラジオ局2つあり、各局がウェブサイトを作っていたが、それを1つに統合した。CBSla.com。
– ローカルグループの第1四半期の業績は良好だった。スーパーボウルがなくてもビジネス好調だった。
– 130ラジオ、28テレビ局、ローカルはとても重要だ。

スミス: 新しいテクノロジーについて

ムーンベス: - iPad、Hulu、Netflixなどなど全て我々のコンテンツが必要だ。
– 意思判断の基準は、カニバライズ無しで我々がデジタルディストリビューションから利益をあげられるかだ。
– 我々のコアビジネスは、放送だ。広告ビジネスが第1。2番目に大切なのはシンジケーションだ。
– ネット系の人がたくさん提案にくるが、我々のコアビジネスを壊さないものでなければダメだ。

スミス: 議員としてネットやケーブルに広告をうつより、テレビで広告したほうがメッセージが伝わった。

2011年4月13日 9時30分 NAB Show 2011 ラスベガスにて

ゴードン・スミス NAB会長講演 NAB2011

ラスベガスのケーブルテレビ

– 放送は、One to Manyサービスを無料で提供している。スマートフォンは、 One to One で有料だ。放送のほうが周波数を効率的に使っている。
– 人々は放送業界は変わらないといけないと言われる。
– 私は放送市場の成長などについては心配していない。それよりも政府が我々に変化を急がせることのほうを心配している。
– 一度周波数を放送局が手放したら、2度と戻ってこない。放送局が周波数を失ったらケーブルなどに加入していない4300万世帯はどうしたらいいのか。
– 放送局はローカルコミュニティの声を代弁し、情報を届けている。
– ヒスパニックの1/3は、直接受信世帯だ。
– ケータイ通信事業者は、Feeをユーザーに要求するが、放送局は情報をFreeに送り届ける。FreeはFeeよりいい。
– 2年前、我々は25%の周波数を返還し、150億ドルかけてデジタルへ設備などを変換した。
– 我々はデジタル時代の将来を歓迎し、リーダーシップを持ってやり遂げた。HD映像も配信できるし、コンテンツon the GOを期待するユーザーに色々な選択肢を提供している。
人気のあるトップ100の番組のうち90%は放送局が作ったコンテンツだ。
– 放送局はペイテレビ事業者にコンテンツを全て配信するよう要求してよい。幸い99%の局とケーブルテレビ局で合意ができている。
– いま、通信業界が新たなに放送に割当られた周波数の40%を要求している。
– 我々は自分たちの周波数を守るための戦闘モードに入っている。
– 自発的に周波数オークションに参加する放送局があるのはOKだ。しかし、オークションに参加しない放送局の将来に影響があるのは困る。不参加しないという自発的な判断が、- 自発的でなく不利になってしまう。
– FCCのボランタリー・オークションは、チャンネルが移動され、チャンネルをまとめ、放送局のカバレッジを少なくし、イノベーションをとめる可能性がある。
– これはデジタルの可能性ある未来の芽を摘み、オバマ大統領の公約に反している。
– 通信会社のなかには、放送のようにOnetoManyにコンテンツを配信する仕組みを作ろうとしているところもある。放送局は既にその仕組みを持っている。
– AT&TとT-Mobileの合併で周波数を使わないで、儲ける人もでてくる。
– 周波数を投機的に利用していいものなのか。
– 公共的機関が、どの周波数が使われておらず、どれくらい周波数があるのかといった包括的な調査をするべきであろう。
– なぜ、マンハッタンの人がアプリを早くダウンロードできるようになるいっぽうで、ケンタッキーの人がローカルコミュニティの情報取得手段を失わなければならないのか。
– 最近の調査では、アプリが有料になりつつあり、スマートフォンのトラフィック成長スピードは落ちていると言われている。
– 世界では経済不況、モーゲージ、日本の震災、中東の革命など放送が改めて見直されている。
– 放送局は、コミュニティが求める情報を伝え続けなければならない。

2011年4月12日9時 NAB Show 2011 ラスベガス

ゲナコウスキー FCC委員長 – NAB 2010

ジュリウス・ゲナコウスキー、FCC委員長 ( Julius Genachowski, Chairman FCC ) NAB Show 2010, 2010.04.12

■ マルチ・プラットフォーム時代の放送業界

– 今の子供は、自分が見ているテレビが地上波なのかケーブルチャンネルなのか気にしたこともないだろう。
– シリコンバレーのベンチャー企業が、プラットフォームとしてテレビ、ラジオが担っていたメディアの役割をプラットフォームとして代替しようとしている。
– 放送業界は、ブローダー・キャスティング(Broader-casting)としてマルチプラットフォーム展開をしなければならない。
– 米国はモバイルイノベーションのゆりかごになるだろう。いまは、将来のための布石を打つときだ。
– プラットフォームは、ユーザーが集まっているところに移動し続けなければならない。
– ローカルコミュニティとの結びつきも重要だ。

■ モバイル・イノベーションへの危機感&期待 ⇒ 高し

– 米国のブロードバンド普及率は15位、スピードは18位。
– 米国のブロードバンド普及が遅れているのは、他産業分野が世界でリードを続けるにあたりリスク要因になっている。
– モバイル・イノベーション以外に、米国がこれから世界をリードできるものはないだろう。
– モバイルインターネットは、雇用創造のプラットフォームになるだけでなく、教育、ヘルスケア、エネルギーなどのソリューションになる。

■ しかし、モバイル無線の帯域不足は深刻だ。

– スマートフォンは、今までのケータイより30倍もデータ利用量が多い。
– ノートPCなどでの無線利用は、今までより450倍も無線利用量を増加させた。
– 米国には2億8000万のワイヤレス無線の利用者がいる。
– ニールセンは2011年末に、スマートフォン契約者は2倍になると予測している。
– モバイルインターネットの利用はこの5年で44倍に増える。
– これらの予測値は、iPad発売前の値である。
– ドイツは、340MHzをモバイルブロードバンド用に割り当てる
– 日本は、500MHz分の帯域を4Gに割り当てる予定だ。
– 他の国は待ってくれない。
– 現在はパニックに陥る時ではない。これからのプランを立てる時だ。
– もし危機が来るまで何も行動しなかったら、国際競争力を保つためのコストはとても大きくなるだろう。

■ モバイルインターネットアクセスの帯域がもっと必要なのは明確だ。

– ワイヤレス業界は、800MHz帯の代替分を要求してきた。
– 500MHzをこの10年でモバイルブロードバンド用として割当るという施策を開始する。
– 放送業界が利用している300MHzは、オークションで再割当が必要だという考えの人もいる。このままでいいという人もいる。
– ナショナルブロードバンドプランは、そのどちらでもない施策をとる。
– 放送業界には放送業界に、いくつかのオプションを与える。

■ 電波オークションについて

1.ボランタリーである。誰も強制的に参加させられることはない。
2.
3.
4.オークションプロセスは、公開され透明性を保つ

放送業界に、多様なビジネスモデルを提供し、

■ ブロードバンドプランに関する誤解をまとめると次の4点になる。

1.オークションは放送業界を破綻させる。
2.ブロードバンドプランが、言論の多様性とローカリズムを毀損する。
– 放送業界がビジネスモデルを多様化させることは、業界を強化し、資金面で言論機関の多様性と公共性を保つことになる。
– デジタル時代の分散化は、放送業界のビジネスモデルの脅威になっている。放送業界がマストキャリールール無しで、デジタルに新たな投資をするのはチャレンジングだ。
– 放送局は今まで通りのビジネスを続けてもよい。
– 帯域をシェアする放送局は新たなビジネスチャンスが広がり、視聴者にも新たな選択肢が増え、利益を増えるだろう。
– 他の放送局と違うサービスを展開し、差別化を図ることも可能だ。
3. オークションが放送局をモバイルDTVを展開する妨げになっている。
– 我々は、放送局のビジネスを保護することではなく、イネイブラーになることだ。
– 放送局はモバイルDTVを割当られた6MHzで展開できている。
4. 消費者は新たな機器を買わなければならない。
– デジタル放送を受信するには、STBやコンバーターでチャンネル再設定するだけで済む。
– 新たなデジタル移行は、放送局に負担がかかるが、そのコストはオークション収入で賄う。

■ オークションが機能しなかったらどうなるのか?

– 米国はオークションが機能しなければ存在しえない。
– オークションには放送局の参加が必須だ。
– オークションに参加する放送局は、収益源が多様化され、コストが下がり、放送事業も続行できる。
– オークションは、家電、放送、テクノジー業界、起業家などへ、また、消費者、納税者に多大な利益をもたらすだろう。
– この方向性は、私がどうなろうとも、変わらない。
– なぜなら、モバイルインターネット、データ利用などが増加する傾向は変わらないからだ。
– 放送業界は、ブロードバンドプランの本質を理解してもらい、オークションに参加してほしい。

■ エンジニア・フォーラム

– 技術的課題の解決のため、FCCはエンジニア・フォーラムを開設する。
– 放送局、モバイルの技術者が、具体的な課題を検討し、最適な解決策を見出す。

■ ほかの課題

再送信費用の問題(ケーブルテレビ局が地上波テレビ局に再送信費用を支払っている。ケーブルテレビは値下げを求めている) 
– 放送局とケーブルオペレーターは、長年の付き合いがある。
– 普通のテレビが無料なのに、ケーブルテレビ視聴料が上昇する傾向がある。再送信コストのためだ。
– 20年来、この問題の争点となっているのが、マストキャリー規制だ。
– 私はこの問題を消費者利益に適い、ケーブル、テレビ局双方にとってフェアなように解決したい。

メディアオーナーシップ
– メディア保有は、市場規模などと関連して決められている。
– 今までのコミュニケーションの付加価値、は今でも色褪せていない。
– メディア保有規制とブロードバンドプランは、両立できる。
– いまメディア業界で大きな問題のひとつが、ジャーナリズムの存続だ。
– テレビ局、新聞社、雑誌社は、記者を大幅に解雇している。
– この時期こそ、ローカルテレビ局の出番ではないか。
– 有料、広告放送に限らず、ローカルテレビ局が地域コミュニティに果たす役割は大きい。
– 現在はローカルニュースの黄金時代の幕開けだ。

■ まとめ

– 現在は、危機の時代だ。
– アメリカは、教育、ヘルスケア、エネルギー、安全、経済に問題を抱えている。
– 新しいテクノロジーが問題の解決につながる。
– 放送局と地域コミュニティが結びつき、新たな価値を生み出す。
– イノベーションの変化は、ますます速くなる。
– 我々の行動が、国民全体の利益のためになると考えている。

■ 参考
米国のナショナル・ブロードバンド・プランはコチラ
新聞社のビジネスについて(2009年3月)
新聞社のビジネスモデルについてセッション
 

ケビン・マーチン氏、FCC委員長在任を振り返って – CES 2009 –

・テクノロジーの市場導入制限は、消費者利益に適わない

Kevin Martin, FCC

■ Tru2Wayへの不満 

– インターネットが放送と融合することで、コンテンツ消費に多様な変化が生まれている。
たとえば、マイクロソフトのMedia Playerを利用すれば、コンテンツ情報の詳細がわかったり、リビングから移動して自分の部屋でドラマの続きを見れたりできる。
– Tru2Wayを採用しているケーブル事業者は、こうした技術イノベーションを取り入れようとしていない。
– こうした人為的な制限で、消費者へのサービスを制限することは、残念だ。

■ 地デジ移行問題(オバマ大統領チームが地デジ移行日を遅らせる) 

– また、移行日を変更したら、誰も政府を信用しなくなるだろう。
– 自分が聞いた国民の不満でいちばん強かったのは、地デジチューナーのクーポンを利用できる期間が短すぎて、利用する時間がないということだ。
– 地デジ移行のメリットはだれもが享受できるものだから、政府は、クーポン利用の促進策をもっと考えるべきだ。

■ FCC改革の必要性 

– 各委員のバックグラウンドは違うが、コンセンサスを取りながら進めていくことで、関連産業、関連する規制官庁をより機能的に連携することになる。FCCはそのような役割を担っているのではないか。

■ 700MHz帯のオークション   

– ホワイト・スペースをもっと活用すべきだ。ホームネットワーク、ワイヤレスなど今後利用価値は格段にあがる。

■ 通信インフラの長期的展望(ブロードバンド・FTTH等)  

– ワイヤレスブロードバンドなどインフラへの投資を続けていくべきだ。自分は、規制は必要なく、自由市場奉仕主義者だ。
– しかし、過疎地へのブロードバンドサービス促進など、経済原理では達成できないようなサービス、たとえばユニバーサル・サービスは、政府主導でやるべきだという考えを持っている。また、ブロードバンドは、エンターテイメントだけでなく、医療、教育にも役立つものである。自分がやろうとしていたのは、年間50億ドルの予算で、ブロードバンドを普及させるというものである。今までは電話線の普及が課題だったが、これにブロードバンドも加えるべきだ。

■ 衛星ラジオ(Sirius社とXM Satellite社)の合併 

– ディレクTVとエコスターの合併は否認した。
– しかし、両社は経営的に問題があり、またiTunesや、インターネット配信の車載機など音楽を楽しむ手段が多様化してきたので、両社が合併しても競争環境は続くと考えている。

■ 今年のCESについて

– マイクロソフトのMediaPlayerパナソニックのホームネットワーク、タッチ感覚のリモコン。
– ファーストフード、たばこのCM,子供に有害なコンテンツなどへの規制は、政府は大きな役割を果たすべきだ。決断には、反対、批判がつきものだ。
– 誰も賛成したことは覚えてないが、反対されたことは、いつまでも覚えている。後任者は、過去を振り返るべきではない。決断は困難だけれども、全員の意見を聞くと誰からもよく思われない。なにがしかの決断を続けていく必要がある

FCC ゲナコウスキー委員長 CES2010のインタビューこちら