昭和40年男 俺たち野球で大きくなった

「昭和40年男」という雑紙を見つけた。昭和40年に生まれた人向けの雑紙。子供の頃流行ってたモノを紹介する。

今月は野球特集。昭和40年生まれの野球人のインタビュー。

山本昌、吉井、箕島対星陵戦のときの箕島上野山主将。

それと、池田高校水野雄仁と中京高校の野中投手インタビュー。これが一番面白かった!

池田高校の水野は、最初甲子園出たとき、センターだったの覚えてる。そのときは、エースで四番が畠山。なんか顔が黒光していて、精悍な野生の馬みたいと思った。畠山のピッチングフォームがなんか腕が低い位置というか、変な投げ方だなーって思ったのも覚えとる。あと、レフトにホームランも打った。

水野が次の年エースで出てきたけど、なんか腕の短い人だなーと感じた。インタビュー読むと、球の勢いは俺が一番と思ってたと出てる。やっぱりスゴかったんだろうか。

ノムさんの「負けに不思議の負けなし」という本の「カーブが甲子園を制す」に、この池田高校 vs. 中京高校の分析が出てる。

『池田はカーブが打てなかった。池田打線のカーブに対する処し方を見ると、大半は見逃しである。対中京戦では二十三球のカーブを十五回、見逃した。(中略)ヒットになったのは一度である。』

水野投手の分析もある

『昔、オール徳島のピッチャーだった蔦さんは取っては投げ、ちぎっては投げ、というタイプだったという。(中略)そう思って水野君を見ると、まるで親子のような気がしてくる。(中略)次から次へと、まるでピッチングマシンさながらにボールを繰り出す。私にはその様子が、「早く打ちたい。早くチェンジになれ」といっているように思えておかしかった。攻めに相当自身がないと、こうはいかない。』

 

関連商品として、野球盤、プロ野球スナック、プロ野球選手のレコード。

プロ野球カードの裏面の説明文が、選手に対し上から目線で載ってるのだが、選手に対し上から目線で面白い。

高木守道選手が、グランドで無表情なので、球団からの要請で、ホームラン打ったら笑顔になるという条件で年棒100万あげてもらったとか。そんな話が載ってる。

それと、参謀の森繁和さんがドラフト1位で指名された写真が載ってた。高代さんも同期なんだ。

采配 落合博満

森繁和さんの参謀に続いて、読んでみた。

ちょっとライターが書き直し過ぎ?自己啓発、ビジネス用にムリやり感が。。

文中、

大切なのは、誰が最初にそれを行ったかでなく、誰がその方法で成功を収めたかだ。

という言葉がある。最新のことを知ってたり、やってるイノベーターはあまり成功を収めることがない。

でも、最初に道を切り開いた人、中国でよく言われるという「最初に井戸を堀った人を大切にする」そっちのほうが好き。

協力に横尾弘一さんがクレジットされている。

プロ野球解説者を解説する 広尾晃

タイトルに惹かれて購入。視点が新しい!

解説者を一人一人挙げて論評する。結構面白い話が載っていた。

ノムさんの話。テレビマンユニオンの萩元晴彦さんが1979年にノムさんにインタビュー。

「よく私は、野村さんに似てると言われるんですけど、どうですか?

ノムさんは、心底嫌な顔をして「ケッ」と言ったそうな。

テレビマンユニオンと言えば、TBSを辞めて作った人たちの会社。荻元氏が村木さんと書いた「お前はただの現在にすぎない」という本はバイブル。テレビ界では神様のような存在だ。

僕は荻元氏の「甲子園を忘れたことがない」という本を高校生くらいのときに偶然読んでる。荻元氏は松本深志高校の野球部で甲子園に行ったことがあるのだ。

そんな荻元さんの話がいきなりノムさんのところで出てきて、驚いた。

ほかに、バッターが打つときにピッチャー側に「壁を作る」って言葉は掛布が最初。

「代わったところに打球が行く。」は鶴岡さんが最初に言った。(島村俊治アナインタビュー)

とか。記憶しときたい話がたくさん載ってる。

考えてみれば、最近テレビで見る野球中継といっても、BS-NHKの大リーグか、BS12か11、またはMXや千葉テレビの千葉ロッテ・マリーンズ戦中継くらいになってしまった。

野球ニュースも、ニュースショーのなかで見るだけで、なかなか見る可能性が無い。J-SPORTSのプロ野球好きニュースも有料になってしまったので見る機会が無い。

自分が好きな解説者は、千葉テレビの倉持明さん!初芝さんより倉持さん。

薮田投手について、「この年で毎試合肩作ってるんだから、もうご苦労さん。ホントにエライ」って言ってたことと、清田選手に対し、「このボールを見分けられないと、やっぱりレギュラーは穫れないですね」内投手に「五体満足だったら、どれだけ活躍してるか」って言ってたのが印象に残ってる会話。

千葉マリン・スタジアムは、解説者の横で試合を見れるチケットがある。一度、得津さんの解説で試合を見た。これは、とても面白かった。

あと、結構好きなのが、武田一浩さん。

本にも出てるけど、武田さんはアナウンサー泣かせらしい。自分も一度、武田さんがとても不機嫌で、アナウンサーの問い掛けを全て「いや、そんなことはないですね」って全部否定し続けてたのを見たことがある。

でも、結構予言が当たる。

一昨年だったか、田中将大投手のピッチング・フォームを見て、「ちょっと引っかかった投げ方してますね。どこか悪いんじゃないでしょうか」と言っていた。そしたら、その試合、マー君は打ち込まれ、それからしばらく左背筋痛で調整したのだ。

それと、去年大リーグが開幕して間もない頃に、岩隈投手を見て、「こういうピッチングをしてるのを見ると、今季はかなりイクと思いますよ」と言っていた。そしたら、18勝もあげた。

2013年の平野投手の活躍も、予言してた。「こういう球が行ってるんで、かなり活躍すると思いますよ」ってシーズン序盤に言ってた。

とにかく、最近はあまり不機嫌な感じも無いし、傾聴してる。

武田投手と言えば、明治大学時代、頭を丸めて退部したか?退部から復帰してから坊主になったのか?忘れたが、野球部の合宿所かなにかで坊主頭になってる写真がスポーツ新聞に載ってるのを見た覚えがある。

戦力外通告の男たちで、テレビ制作会社にロッテの選手を紹介してた。そこで、「テレビって、見た目以上に制作に手間がかかってる」って言ってたのが印象的。選手のセカンドキャリアを支援してるらしい。

さらに、今日2014年5月7日、週刊ベースボールの武田さんのコラムを読んで、またビックリした。

今週号では、西武の岸投手を取り上げていた。

岸投手が一番良いと思ったのは2008年。今年は内川選手への3ボール1ストライクからストレートを投げ込んだのを見て、今年はイケルと思ったという内容だった。

岸投手がロッテ相手にノーヒットノーランしたのは、5月2日。原稿は、その前に書いたと思うのだけど、武田一浩さんの慧眼に驚く。

あと、大リーグで好きなのは、大島康徳さん。とにかく、トークがぶっちゃけ過ぎてて、楽しい。大島さんで印象に残ってるのは、岩本勉さんについて、「もうなんかイクゾーとか言ってるんですよ。インタビューでね。そんな余計なことしなくていいから、ちゃんと投げて、勝ってくれってことですね。こっちはね、負け試合でカリカリしてるのに、ベンチ裏まで聞こえてくるんですよね。」みたいなことを言っていたこと。

あと、田口さん。「2球目っていうのは、打者が振りたがるんですよね」大リーグのウラ事情を具体的に話してくれるので好き。

って感じで、なんだか大リーグ中継は、解説が楽しみ。地上波のときは、大抵音を消してる。それって、BSの解説のレベルがイノベーションだったんだろう。

さらに、吉井さんの解説も、大リーグの慣習を具体的に教えてくれるので、面白い。たとえば、ピッチャーが一塁に牽制球を何球か投げると、必ず一塁手がタイムを取ってピッチャーに一言、二言掛けにいくらしい。

野手の優しさというか、困った人がいると助ける良きアメリカ的な精神の発露らしい。(2014年5月8日のヤンキース対エンジェルスで、ヤンキースのフィリップス投手が何度も牽制し、そのボールがランナーに当たることが続くと、一塁手のタシュエラがピッチャーに駆け寄った)

 

ちょっと苦手なのが、小宮山悟さん。小宮山さんの語調、口癖がダメなのだ。「ここで、1点欲しいということであるとするならば。。。」「ピッチャーを変えるとするという点であるとするならば。。」「この試合は負けてもいいと思ってるとするならば。。」っていう、「するならば」を連呼するんだけど、それがどうも耳障り。塩野七生さんの、「シーザーがこの戦いで勝ついうならば、まだ戦いようはあったのだ」的な言い回しと似てる。この「ならば」というが苦手。

あと、解説で言えば、落合さんの解説に感動して、昔こんなことを書いたことがある。

本にもあるが、野茂さん、落合さんが解説してるときは、絶対見る。けど、落合さんが中日GMになってしまって、もう暫くは解説することが無いのが残念だ。

最後に、この本は、章ごとにかわいい野球のイラストが描かれている。とくに、第5章のノートのイラストがかわいい。表紙の絵もかわいい。裏付けを見ると、タムラフキコさんという方。装丁はトサカデザイン。調べたら、MAKERSとかFREEの装丁もしてた。

その辺のかわいい作りも好き。本好きな編集者が作ったって感じ。

出版社はイースト・プレス。カッパブックスにいた人が始めた出版社らしい。ゴングと相撲ジャーナルもやっとる。

読む野球-9回勝負-No.3―野村克也を読む

この本。偶然本屋で見つけた。

とにかく、オリジナルインタビューの量がスゴいので、買う価値あり。

なかでも、遠山、エモヤン、あと藤原選手なんかの話は面白い。

ノムさんは、バッティング練習では、全部ホームランだったらしい。昔の人のほうが、小さいからだを工夫して、ボールを遠くに飛ばす技があったという。なんか、日本人らしい忍者とか武術に通じるのだろうか。

あと、中日特集とダブル特集になっている。そちらも、インタビューがたくさん掲載されてる。

いちばん面白かったのは、杉下茂投手の話。

フォークボールは、無回転だから、落ちるだけじゃなくて、伸びたり、急に球速を増したりするらしい。投げるときに、手のひらが正面から見えないと、杉本流本物のフォークとは言えないという。

杉下さんが認めたフォークボールは、佐々木大魔神と野茂さんのみ。

ということで、とにかくボリューム満点で、いい本。

野村克也に挑んだ13人のサムライたち 橋上秀樹

橋上秀樹。なんとなく知ってるけど、あまり知らない。ヤクルトの城石、野村克也の息子などなど。あまり選手時代の活躍を知らなかった人が、いつ間にかコーチになってる。

そうかスター選手がコーチや監督になるんじゃないんだと、大人になってから気づいた。というか、野球が緻密になって、スター性と作戦を綿密に立てるマネジメントが分離する、そういう時代になったんだろう。

橋上秀樹さんは、野村ヤクルト時代、ベンチで相手チームのサインを盗むことが、野村監督に認められるきっかけだったそうだ。

高校時代、自分たちもよくやっていた。帽子を1、右耳を2、左耳を3、鼻4、あご5、右肩6。。。みたいに番号つけて、相手の監督のブロックサインを数字で読み上げる。横にその数字をノートにつけてる部員がいて、バントやヒットエンドランのときの数字の羅列を見てると、だんだん共通してる箇所がわかってくる。

ブロックサインは、いろいろカラダを触りながら、キーをなる場所を決めて、その次に触ったところが意味を持つ。「右肩を触った次に触ったところに注意」みたいな感じである。だから、なんとなくわかってしまうのである。

森繁和さんの参謀にもあったが、橋上さんも野村監督に先回りしてあらゆる戦略、データを教える役割だったそうだ。スゴい。

楽天1年目に、松本匡史ヘッドコーチが、試合中野村監督から質問されても、答えが返ってくるのが遅すぎて、監督が困っていた、という話が載ってる。

松本といえば、巨人の青手袋、背番号2、早稲田、巨人に入ってから左で打つために、箸も左で使うようにした。。。みたいな挿話を思い出す。ちょっと非力ながら、ホームラン打ったシーンも思い出す。

間違いなく小学生時代のヒーローだった。年間盗塁70個くらいしたんじゃないか。知らない間に、急速に衰え、名前を聞かなくなってしまった。山倉もそうだが。。あの時代の巨人の選手は、なにしてるんだろうか。

そんな松本選手も、緻密な野球へ対応できてなかったのか。

ともかく、この本にでてくる、体力と緻密さの対応。一茂が練習のときは、東京ドームの企業広告のトコまでバンバンホームラン打ってる話とか、あとノムさんについていけなかった選手(苫篠選手とか)の話はとても面白い!

それと、岩倉高校の山口投手が、2年下で東京大会で対戦してたというのも面白かった。岩倉高校が春の甲子園で優勝した(1984年)ときの投手。テレビで見てたの覚えてる。初出場でそのまま優勝した。

橋上さんは安田学園。阿部慎之助の先輩だ。

参謀 森繁和

森繁和といえば、自分がまだ高校生の頃、西武で投げていたのを覚えている。ストッキングは上まであげて、背が高く、なんだか苦しそうな印象がなぜか残ってる。(ストッキングを上まであげて苦しそうに投げてる西武のピッチャーといえば、もう一人、背番号20の杉本投手)

しかし、自分でも知らない間(1988年)に引退していて、気づいたら落合監督の中日でコーチをしていた(2004年から)。

この本を読むと、34歳で引退、スグにコーチ就任、その後も日本ハム、横浜などでコーチをしてたとある。その間、まったく忘れていた。

その後、西武の森というと、背番号19の森慎二。なんか背格好が似ていて、森繁和を思い出していた。

そんな森繁和さんの「参謀」。

とても面白かった。

一番面白かったエピソードは、日本ハムの間柴茂有投手の開幕15連勝のときの話。この連勝はとても記憶に残ってる。

間柴投手は左。右打者に投げる球が、今で言う「真っスラ」で、まともに打つとファール、ヒットゾーンに飛ばそうと思うと、ボテボテの三塁ゴロになってしまったという。

その「真っスラ」、この本によると、間柴投手は、「投げると自然に変化していた」そうだ。とくに意識してたわけではないらしい。

左打者には、スライダーを意識して投げると、萎縮して結構打たれていたという。

なるほどねー。

それと、落合監督になってから、情報統制を守れないコーチは解雇された、という話。なかでも、中日生え抜きの人は、選手時代から新聞、テレビにお世話になってるから、ツイ人情で話をしてしまうらしい。

そこで、気になったのが、鈴木孝政コーチ。鈴木孝政は、背番号29。小学生の時買って貰った「野球入門」にとても球が速く、セーブ王みたいなので載っていて、結構好きだった。ちょっと足あげてから投げるまでカクカクしてたフォームを真似した覚えがある。

しかも、成東高校出身。高3のときに決勝戦で銚子商に負けたんだけど、ドラフト1位。野球校でないのに格好いい。成東高校は、その後押尾投手(ヤクルトに入った)で甲子園行ったんだよなぁ。ちなみに、森さんも一宮町出身ってある。近所で同じ年。

その鈴木孝政さんは、森繁和さんがコーチ就任したとき、一緒にコーチになったんだよ。しかし、一年でいなくなってしまった。その後、高木守道監督のとき二軍監督になったけど、落合GMになって、やっぱり二軍監督を辞任。森さんの言ってたドラゴンズ生え抜きで云々というは、孝政さんを指してるのかもしれん。

とにかく面白い本でした。

書名:参謀
著者:森繁和
出版社:講談社文庫
価格:713円