フランスでマンガ・アニメが流行っている件、アメリカのアニメコーナー

アスキー総合研究所で開催されたJAPAN EXPOについてのセミナーに行ってきました。エチエンヌ・バラールさん中村伊知哉さんがパネラーです。

フランスでアニメ・マンガが流行っている理由については、既にいろいろな考察があります。読むと面白いです

また、JETROが「フランスを中心とする欧州のコンテンツ市場の実態」という詳細なレポートを出しています。討論会当日は、JETROの豊永さんも参加していました。

■フランスでアニメが流行った理由

–   85年、テレビが民営化され、今まで3チャンネルしかなかったのが、急に6チャンネルに増えた

–   チャンネル5は、ベルルスコーニの資金が入っていた

–   ベルルスコーニは、日本製アニメをたくさん買っていた

–   フランスは水曜日午後が学校ない。バイトもできない⇒お金がない、でも時間はある。⇒ オモチャは買えない、テレビは見れる

–   そこで、その時間日本製アニメを流すようになった。クラブ・ドロテ 。シルビィ・バルタンのマネージャーがドロテを始めた(要確認)

–   アニメは子供のものとされていたので、テレビ局もあまりチェックせず、流した

–   なかには、暴力シーンなどが含まれるアニメもあった

–   これが、アンチ日本アニメ派を形成することになった ロワイヤル大統領候補とか

■  その結果

–   この日本ブームで一番儲けているのは、中国人。(ロスでも韓国人は日本食レストランを出すが、日本人は絶対韓国料理屋をやらない、とロスの友人が言っていた)

–   中国人がやってるスシ屋かどうか、判断するには、焼き鳥と寿司を両方メニューで出しているかどうか。しかし、最近は、焼き鳥と寿司が定番みたいになっているので、日本人オーナーの店も両方だしている

–   JAPAN EXPOでも、中国人の安い衣料品ブースがいちばん買われている

-  グッチ、エルメスのバッチものと同じ。JAPAN EXPOに出店していた日本のゴスロリブランドのドレスは、8万円くらいしていた。店員も売れないと言っていた。日本でもバッタもんを買う人いる

-  日本マンガは、9番目のアートと言われてもいるし、アートと認められていないムキもある。これから、高くても売れるというブランド確立が課題だ

–   フランスの大手出版社がマンガを扱うようになった。その結果、書店への営業力もあるし、マンガコーナーができる状況になっている。しかし、彼らはマンガが好きでやってるわけではなく、マンガ以外売れる書籍がないから扱っているだけ

–   フランスの大手CD、DVDチェーン Fnac (PUMA、クリスティーズ、グッチ、ボッテガ・ヴェネタなどのブランド企業を参加に持つフランスのPPR社が保有。Fnacは、PPR創業者の息子フランソワ=アンリ ピノーが1990年代後半始めた小売店。現在でもフランス国内でアマゾンよりも売上が大きい。PPRの売上8%、30億ドルはeコマースから、p.32、Fortune 2009年9月14日号)の店員は、ちょっとマンガブームに陰りがでていると言っていた

■ フランスのキッズ事情

–   フランスの女性は、15歳までは子供の服を着せられ、それからいきなり、大人の服、セクシーになれ、と言われる

–   15歳から19歳までの文化、ファッションがない。青年誌という概念もない

–   SEINEN、SHONENはそのまま取り入れられている

–   いまオタクの間では、YAOI、Boy’s Loveがブーム

–   通常は、子供のオモチャは、親が買う

–   日本は、子供がお金を持ち、自分で自分のオモチャを買えた。日本の玩具メーカーは、子供たちのための子供たち自身のニーズにこたえる必要があった。なので、海外でも競争力がある。

-  (イギリスでも子供は一人で遊べない。アメリカでも子供を一人で遊ばせておくとなんらかの処罰があったと思う。子供が自由に、遊戯王カードを大人買いしたりするのは日本だけの光景。)

–   オタクブーム、定着しているが、学校に1人いるかどうか、という割合

–   PUFFYよりAKB48のほうが客がいた

–   ハガレンは、いま無料配信している

–   Fan Sub(ファンがつけるサブタイトル(字幕))で、日本放送後すぐネット配信される

–   フランスは、世界で大型店チェーン化がいちばん進んでいる国 個人の店はなくなった

–   JAPAN EXPOの主催者は、最近ちょっと反発もある

–   フランスでは年間1,500点、マンガが発刊されている

–   JAPAN EXPOの入場者12%は、フランス国外から

–   フランスのIPTVは、トリプルプレーで非常に安い。親が負担。だから、今の子供にとって、コンテンツは無限に手に入るもの

■  メモ

Kawaiko   –    フランスと日本デザイナーが立ち上げたブランド。日本人がドレスデザイン、フランス人が花などのデザインを手がけた

–   フランスのアニメ・マンガ流通大手のKAZEを小学館、集英社が買収した(2009年8月29日)

–   初期教育で、誰もが作曲、作詞、イラストをかける教育を推進してはどうか?

–   パリと東京で、ケータイ写真を4つとり、4コママンガのようにストーリーをつけるプロジェクトをしている

■ 話聞いて、面白い!と思ったこと

-  アニメは、フランスの新設テレビ局80年代の救世主。マンガは、フランス出版社2000年代の救世主だった

-  裾野として、キャラクター、ファッションなどがある。正規品を正規金額やプレミアがつくような、ブランド確立が課題

-  フランスのマンガ事情を語るときのキーワードは、クラブ・ドロテ、トンカム、バンド・デシネ、フナック、カナ(出版社)

-  カトリックが強い国は、15-19歳向けのエンターテイメント、ファッションがない。大人向けか子供向けかの2種類。

■ アメリカ・ロンドンで見たマンガ

-  ロサンゼルスでも本屋さんに行くと、必ずMANGAコーナーがあって、子供が床に座って立ち読みをしている。

-  スラムダンクが人気?少年ジャンプ英語版も売っている。

-  ケーブルチャンネルStartsの人と話したことがあったが、日本アニメは、プロダクションIG、東映アニメなど直接取引、番組購入している、という

-  ロンドンのアニメ、マンガショップにも日本マンガコーナーがあった。しかし、スターウォーズ、バットマンなどアメコミのほうが地位が上な展示。

-  AKIRAのハードカバーなどがセールで半額になっていた。それでも5,000円くらい。。

■ サンディエゴ、Sam Goody(画像をクリックするとサンディエゴ写真集)

- ダウンタウンの大きなモールないにあるDVD、CDなどの小売店?

- 大きなアニメコーナーが・・・

- Tシャツ、フィギィア、DVD、グッズ、カード、刀、わらじ、手裏剣セットなどなど

- NHKドーモくんグッズも。DJドーモTシャツは格好いい。キティDJも

- HENTAI アダルトアニメのDVDも同じコーナーで販売

パロアルトの大手書店、ボーダーズの2階

アメリカ版、少年ジャンプ。漢字と英語のコラボが面白い

パロアルトの書店の2階には、MANGAコーナーがある

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