■ リーマンショックが広告市場に与えた影響は?
Opti Media 2010年はまだ市場は縮小すると予想している。
Clear Channel 昨秋からスポット広告市場は回復している。2009年12月のスポット市場は、前年比16%増加した。2010年1月は、26%の増加だった。
Y&R 何社かの広告主は、この不況期をソーシャルメディアへの広告など新たな広告手法の実験するいい機会と捉えている。ウィジェットなどインタラクティブ広告が増えている。
Current Media とにかくメディアを安く買えればいい、という注文を出す広告主もいる。広告メディアも価格競争になっている。
■ 経済危機は、世界的にみてどんな影響があった?
Current Media ペプシは、スーパーボウルのテレビCMをやめた。その代わり、ソーシャルメディアを利用したコミュニティは成功した。コミュニティ広告を研究していきたい。
Clear Channel マッシュアップなどの表現が流行している。ユーザーに、クライアントのメッセージをもっと強く届ける必要がある。ユーザーがクリエイティブ性を発揮できることが必要だ。クーポンをつけたり、クイズがその場であたる広告などインタラクティブ広告が有望だ。広告が価格競争にならないために、こうした広告のビジネスモデルが必要だ。
Y&R コンセプトを同じくするメディアとは付き合いが長くなる。72%のユーザーは、自分の価値観とあってると思う企業が商品を購買する。大手ブランドは、製品開発、マーケティングとともに、CSR的な活動が不可欠になっている。
■ この不況で、消費者心理はどのように変化したか?
Current Media 日常必需品ではない生活費を切り詰めている。たとえば、ケーブルテレビを解約し、Huluでテレビを見ている。
Optmedia 2009年は、GenYよりGenXがボリュームゾーンになった初めての年。マーケティング゙手法が大きく変わりつつある。GenYは、よりエコ的なことにこだわる。
Clear Channel ターゲティングは世代で区切るデモグラフィック的データより、嗜好性で
の方が、今後重要性を増す。
■ ベスト広告戦略を持っている企業は誰か?
Clear Channel カリフォルニアにある Fresh and Easyというスーパーチェーンは、CGMを上手く利用している。
Y&R Recycle Aというブルックリンの企業。廃棄物にタグをつけて、どこに捨てられるのか、リサイクルされるのかを追跡できる。コカ・コーラ、バーガーキングなどとタイアップしている。
Current Media ペプシ、ヒューレット・パッカード、レブロンなど、ユーザーとのコミュニケーションに長けている大手ブランド。彼らは広告のスイートスポットを理解している。
Optimedia ヒュンダイだ。ユーザー評価を非常にあげた。あとは、ペプシだ。
■ 気になる広告、メディア、広告界のディスラプティブ・テクノロジーは?
Y&R beacon(?) fresh analyticsだ。ユーザーのウェブ視聴履歴をリアルタイムに追跡する技術。新しいマーケティング戦略に使える。
Current Media ユーザーの選択肢が多いことが、メディア、広告市場のディスラプティブ・テクノロジーだと思う。コンテンツ、情報が拡散しているのは、ビジネス側にとってはよくないことであるが。
Optimedia グーグルだ。アカウンタビリティという概念を広告業界に持ち込んだ。マスメディアにはなかった。また、ソーシャルメディアは、スケーラブルだ。広告主、代理店は、テレビの広告枠を販売する必要がなくなってしまった。
■ フリーは企業のビジネスチャンスだろうか?
Current Media インターネットは、商品のプロモーションメディアとしてはいい。
Optimedia 2012年までにフリーミアムの対応策を考えつくだろう。
■ マードックは、コンテンツは、デバイスのエンペラーだと最近言っている。ほかにも同じようなコンテンツ重視の企業はあるか?
Clear Channel 70%以上の人がラジオを聞いている。
Current Media プレミアムコンテンツがHuluから引き上げられている。今後iPadも発売される。ハリウッドがコンテンツを有料課金しようとしている。
Optimedia Huluは、コンテンツ イズ キングの証明だ。編成ノウハウの否定をしている。また、iPadが発売される。HuluがiPadで見れることは、テレビへの挑戦になる。
Y&R プロフェッショナル・アマチュアが重要になってくる。プレミアムコンテンツが重要性を増す。
■ インターネット広告は成長している。しかし、P&Gの広告予算のうちインターネット広告予算は1.6%しかない。なぜか?
Clear Channel P&Gは、非常に洗練された広告ROI指標を作り上げている。P&Gのようなマスプロダクツを作っているメーカーは、マスメディア向きだ。短期的に多くの人が商品を買うようにしたいのがメッセージ。
Optimedia 平均は9%だ。ソーシャルメディア向けキャンペーンの利益率は低い。
■ 2年前からテレビは死んだと言われている。現実は、テレビ視聴時間は伸びている。スーパーボウルの視聴者も増えている。
2010.03.10 Wed., 15:45- New York, Media Summit New York 2010
The End-of-Day Keynote Roundtable State of Media, Entertainment & Advertising
Antony Young, Chief Executive Officer, Optimedia US
Mark Rosenthal, Chief Executive Officer, Current Media
Richard Gelfond, Chief Executive Officer, IMAX
John Gerzema, Global Chief Insights Officer, Y&R
Charlie Rahilly, President of National Advertiser Platforms, Clear Channel Radio
Spencer E. Ante, Associate Editor, Bloomberg
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