FCCベイカー委員とNABスミス会長対談

Commisioner Baker

スミス 周波数の行方について 

ベイカー 私は、ゲナコウスキ委員長とムーンベスCEOの中間のポジションだ。ブロードバンドとブロードキャスティングは、両立しながら成長していくのではないか。
– 地デジ移行で経験した通り、また周波数の移行はとても大変だ。
– しかし、周波数は効率的に利用されなければならないし、競争原理は導入されなければならない。
– 大事なのは、ウィン=ウィン関係を築くことだ。
– モバイルDTVの開始はうまくいったと思うが、5年後、10年後を考えるとデータトラフィック量の増大や、アメリカが競争力を維持するには、ブロードバンドが我々には必要だ。
– みんながどこかで辛い気分を味合わなければならないのでは。
– そして、我々は競争に勝てると思う。
– ボランタリー・インセンティブ・オークションとはなにか?フラストレーションが溜るのも理解できる。
– ボランタリー・インセンティブ・オークションはいい制度だ。これから、議論がもっと深まると思う。

スミス FCCの権限削減の動きについて

ベイカー 議会の考えは明瞭で、FCCには限られた権限しかない。
– 我々は、消費者の利益だけを考えている。
– ESPNにお金を払っているが、人気テレビ番組TOP100のうち98個は放送局制作の番組だ。みんなテレビがまだ好きである。
– デジタルコンテンツをどう扱っていくかという議論。

スミス 日本の震災では、ラジオが情報取得の生命線になった。災害アラートシステムなどでも威力を発揮した。ラジオの将来性について。スマートフォンでラジオが聞けたりするとかはどうか。

ベイカー とても面白いと思う。インターネットで調べたら日本のケータイ電話の70%がチューナーを持っている。

スミス リライセンスについて。6月が期限

ベイカー 1年間も何もしてないなんて政府の怠慢だ、と言われた。リライセンスの前に供給できる周波数がないとできない。透明性が重要でFCCはうまく機能できると思う。

スミス FCCの役割 

ベイカー 我々にはルールが必要だ。
– ローカリズム、多様性、新たな映像市場など色々な事情を反映できる新たなルールを考えていきたい。
– 複数局所有ルール(Duopoly)についても見直す必要があるかもしれない。
– こうした事情は全てインセンティブ・オークションに帰結していく。

スミス ジャーナリズムにもつながる議論

ベイカー TOP30市場のクロスオーナーシップ規制など。
– 中小市場いついて、どうなるのか注視している。
– インターネットは、情報集にも便利だ。色々な事情がある。
– もちろん、多様な議論は保存すべきだ

スミス 新聞について

ベイカー クレイグスリスト、eBayなどが新聞が提供していた基本情報を扱い、代替してしまった。新聞は広告収益の割合が多い。

スミス ゲナコウスキ委員長は市場のことばかり言う。テッキー以外の4300万世帯は、ペイTVに払う収入も無いし、地上波に頼るしかない。自由市場のセーフティネットとして放送局が果たす役割はあるのではないか。

ベイカー 放送業界は長い歴史があるとともに、今回のNAB Showに展示されているように多くのイノベーションもある。放送市場は成長すべきだし、そう信じている。

スミス CESに出品されていたが、iPadでモバイルDTVを見せる機械がある。3Dも将来性がある。

ベイカー 韓国のメーカーが3D、HD、モバイルDTVを6MHzで配信できる圧縮技術を開発している。

会場 ローパワー局のリパッケージなどについては議論が何もされていないと思うが・・・

ベイカー 今後、リパッケージとは、インセンティブ・オークションとはなどについて議論を深めなければならにが、そのなかでローパワー局についても扱うと思う。

会場 テキサスのテレビ局を運営。まだテレビ広告は売れているが、これからどうなるか

ベイカー それは次のセッションで

2011年4月12日 2時30分 NAB Show ラスベガス

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