アメリカケーブルテレビCEOのパネルディカッション(2011年 Cable Show in Chicago)

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アメリカケーブルテレビCEOのパネル

Q コンテンツをコントロールしなければならないという考えは強いと思うが。

Viacom : ケーブルテレビと地上波を合わせれば、現在は、過去最大にテレビは見られている。我々は広告にも新たな技術を取り入れ、ソーシャルな動きも番組に入れている。番組中にツイッターも放送している。こうしたサービスは消費者に価値あるものはなにか?で判断されるべきだ。

Q 消費者は、コンテンツを好きな場所で、Facebookのような自分がよくアクセスするサービスで見たいと思っている

Comcast : Facebookと競合しているのは明らかだ。インターネット配信が増えれば、流通が競合し、コンテンツが重要になってくる。

Time Warner : 番組制作費は高騰しているが、それ以外にもインターネットのツール開発もしなければならない。コンテンツを多様に配信、視聴者に届けなければならない。

Q タイムワーナーは、「TV Everywhere」を謳っているが、こうした動きにどう対応するのか

Time Warner : 現在はケーブルテレビ業界を前進させなければならない時期だ。この30年間、ケーブル業界は、一致団結し、設備投資をしてきた。タブレットやスマートフォンが使えるのは、こうした設備が整備されているからだ。こうしたインフラが整っているのは世界にも誇れる。

Q リビングのテレビで見る必要はない。ケーブルテレビはネットワーク網を整備してきたが、それが映像を見るためではなく、インターネットだけを利用するために使われる。昨日ニュースで、自分の子供が「パパ、ウチにはケーブルは必要ないよ」と言っているシーンを映していた。こうした動きは、脅威ですか?

Comcast : 我々は消費者のニーズ、ウォンツを満たすのが役割だ。タブレットで見たいニーズがあれば、それに対応する必要がある。VODサービスには8万5千タイトルを用意していて、先月は500万件の利用があった。視聴数は毎月伸びており前年より30%も伸びた。視聴者のこうした視聴行動の変化は、今までと違うカレンシーで、ニールセンとも新たな指標作成について話をしている。新たなエコシステムでは、開発や視聴者の反応などのスピードが早くなっている。

Q コンテンツホルダーとの放送権交渉はどんな感じなのか?

Comcast : 消費者は適正価格を払いたいものだ。

Q このままではケーブルテレビの取り付けにいったら、電話だけと言われることになりかなえない。

Cox : 我々もeプラットフォームを顧客に提供しており、成長している。3100万セッションも利用がある。また、モバイルブロードバンドも100万人以上が、モバイル機器で映像視聴している。マーケットが分散化するという見方には反対だ。消費者は、分散化を望んでいるのはなく、まとめて提供されるのを望んでいる。

Q Netflixは帯域を大量に使っている。そのNetflixがオリジナル・コンテンツを制作すると発表した。

Viacom : Netflixは、ストリーミング配信としていい事業だ。我々はどんな流通業者ともつきあう。我々は100%コンテンツにフォーカスしている。シンジケーションに価値を見いだしている。

Q Showtimeは、Netflixがオリジナル・コンテンツを制作すると発表したら、即自社作品をNetflixから引き上げた。

Time Warner : Netflixは、VODでマルチデバイスに配信しており、映像視聴行動を広げている。コンテンツをどうやって発見するのかという点も工夫している。いまや消費者は劇場のあとにケーブルテレビでという視聴する時期を待つことはない。月額10ドルのビジネスでどれくらい持つのだろうかはよく見なければならない。しかし、アップル、アマゾンなど我々はあらゆる機器に配信しなければならない。

Q ケーブルテレビ業界が恐れているのは、インターネットの映像配信サービスと競合し、顧客が解約してしまうことだろう(コード・カッティング)。その防止策はなにか考えているか?

Comcast : 我々は前四半期で50万件顧客を失った。マルチデバイスに配信したり、スカイプと提携したり。テレビにもっと機能を付けることで対処したい。

Time Warner Cable : 最良の戦略は、顧客、テクノロジー、市場をよく観察することだ。我々はテクノロジーを重視過ぎることがある。顧客が使いやすいようなサービスを開発するのも大切だ。

Q サブプライムショックで家を失う人が増えた。ケーブルテレビに脅威か?

Cox : たしかに発生直後は業績が滞った。しかし、昨年は25万件も家が増え、会員も78万件も増えた。ショックからはもう立ち直っている。ただ、人々の可処分所得は増えていない。そちらのほうが我々のビジネスに今後影響を受けるだろう。

Viacom : ケーブルテレビを解約するのは、チョイスがたくさんあるからだ。

Time Warner Cable : アメリカにはまだケーブルテレビ業界にとってまだ開拓余地がある。引越したり、独立した家庭にはケーブルテレビが必要だ。

Q 200万件、ESPNのiPadアプリがダウンロードされた。視聴者は、番組を「自分が見たい」ときに見たい。

Comcast : 50%はツール。25%はコンテンツだ。ケーブルテレビ局は、テクノロジーと配信プラットフォームの広がりに、フレキシブルに対応しなければならない。

Time Warner Cable : don’t be afraid kids

Q HDはすごい技術革新だが、タブレット機器で映像を見たいというにーずkのほうが大きいのではないか?

Time Warner : ケーブルテレビは自分たちのビジネスモデルを守ることが重要ではないか。

Viacom : インターネットで見つけた才能を起用したコンテンツは、実際たくさんあり放送している。多様なプラットフォームにあったコンテンツをたくさん開発するために、我々には、もっと才能が必要だ。

Comcast : NetflixやYoutubeなどたくさん配信プラットフォームが生まれ、そのどれにもコンテンツが必要だ。今や、コンテンツはExperienceになっている。インタラクティブ性やソーシャル性を含んだコンテンツが多くなっている。そして、そうしたコンテンツを配信するプラットフォームが、さらにコンテンツ市場を活性化させるドライバーになっている。

Q テクノロジーの重要性について?

Time Warner Cable : テクノロジーを理解できる人は少ない。簡単に扱えるインタフェースの開発がキーとなる。

Time Warner : テクノロジーが重要なのは理解している。しかし、別な角度の視点も大事だ。たとえば、アップルは、テクノロジーも素晴らしいが、彼らがフォーカスしたのは、デザインだ。顧客がMacを使うときに感じるExperienceを最大に心地良いように研究している。我々がアップルから学ばねばならないのは、Human Interactive Experienceの最適化だ。我々にはコンテンツはある。そのコンテンツを体験してもらうときのインタフェースを最高のものにしなければならない。リビングルームにはたくさんのデバイスが溢れている。そのなかで、ケーブルテレビを見るという体験がベストであるように研究する必要がある。インタフェースがキーだ。

Q どんな人材が必要か?

Comcast : ソフトエンジニアがいちばん必要だ。

Comcast : チャンネル編成とVODを混在させて顧客に提供していくのが、この時代のビジネスのやり方だ。

Q もし可能なら買収したい企業を1つ

Time Warner : PBSだ。
News Corp. : ESPN。
Viacom : FOX Business News。
Cox : History Channelだ。

2011年6月14日(火) Cable Show, Chicago
Jeffrey Bewkes Time Warner, Inc.
Glenn Britt
Time Warner Cable
Chase Carey
News Corporation
Philippe Dauman
Viacom, Inc.
Patrick Esser
Cox Communications
Neil Smit
Comcast Cable Communications

 

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