ジェフリー・カッツェンバーグ ドリームワークスCEO、NAB Show 2010にて 2010年4月14日14:00
■ 3D映画とは?
– 3Dは映像表現、感情表現をより一層際立たせる。
– 観客への映像体験は、2Dよりもより印象的になる。
– 映画はストーリー・テリングの芸術だ。観客を笑わせたり、泣かせたり、驚かせたり。
– 3Dは、観客がストーリーにのめり込みやすく、映画と観客の一体感が増すと思う。
■ 3Dへ興味を持ったきっかけは?
– 2004年に公開されたロバート・ゼメキス監督の「ポーラー・エキスプレス」を南カリフォルニアのiMAXシアターで見てびっくりした。
– 大袈裟でなく、座席からのけぞったりした。
– 今までにない経験だった。
– 自分のチームに電話して、この作品を見るようにすぐ電話した。
– この作品は、2D を3Dに作り変えており、今の技術から見ると稚拙な部分もあるが、とてもいい作品だ。
■ 映画制作とは
– 映画制作は、人材、技術、資金などたくさんのリソースを使うプロジェクトだ。
– 現在の3D制作は、色々なツールが揃っている。
– 映画撮影は、アーティスティックな仕事である。
– 3Dだけでは目新しさはない。ツールを使って、表現をする時代になっている。
– 3Dならではのカット、編集が求められる。
■ 家庭での3Dテレビの普及
– 去年サムソンが3Dテレビを発売した。家庭でも楽しめる。
– 自分の家にもあるが、2Dと3Dを切り替えるスイッチがついている。
– 3D映画は十分楽しめる。
– フットボール、バスケットボール中継は、まだまだ発展途上だ。
– 3Dテレビの普及に、スポーツ中継は大きな役割を果たすだろう。
– 2年前映画製作の契約には、家庭内3D配信の評価は入ってなかった。これから3Dテレビが普及することで、映画の価値もあがる。
– ドリームワークスは、シュレック3作品ある。これらの作品はデジタル撮影だ。3Dへのコンバートは容易だ。
– 来年夏は、カンフー・パンダ2が公開される。
– この2年間で、3D技術はとても向上した。
– この10年映画産業は停滞していた。映画チケットは値上げできなかった。
– その理由は、ホームシアターが充実したからだ。大画面、液晶など家電製品のイノベーションが映画を上回っていた。
– 3Dはそれをひっくり返すイノベーションだ。
– 3Dで、映画館はこの10年で初めてチケットを値上げできた。
– 来年のCESには、メガネの要らない3Dテレビが展示されるだろう。
– 10年後には、映画館、屋外看板でもメガネの要らない3D映画が公開される。
– 3Dはギミックではなく、映像表現の一つになるだろう。
– サムソンは、3Dテレビを買う人に3D映画(モンスター対エイリアン)をオマケにつけたり、3Dシュレックを家庭で楽しめるキャンペーンを展開している。こうした普及活動はすばらしいことだ。参考:サムソンのプレスリリースはこちら
– 昔の白黒映画を3Dにすることは簡単だ。しかし、どのフォーマットで映像制作するかは表現の問題
– 海賊版の90%は、映画館で撮影されたものだ。3Dはその対策になる。
– メディカル問題にも対応していく。
過去の3D関連の記事(RIGだの、3D映画の値段だの、BskyBの3D戦略atNAB2009だの)はこちら