オーバー・ザ・トップとケーブルテレビの競争が激化、コンテンツの有料と無料モデルの競争 – Media Summit New York 2009 –

・オーバー・ザ・トップへの対応に苦慮するケーブルテレビは、新聞業界を例にとり、コンテンツの無料モデルに反対

・消費者はインターネットのオンデマンド文化に慣れてしまっているので、ケーブルのバンドルビジネスは古いと批判、映像ビジネスのポイントは、流通網ではなく、良質なコンテンツを作れるかどうか

boxee

Strategic Relationships: Broadband, TV and Advertising – New Content, New Platforms, New Technologies

2009.03.19 15:45- New York

– Steve Mitgang, CEO, Veoh Networks
– Chris Grosso, Senior Vice President of Emerging Digital Businesses, NBC Universal
– Cynthia Nelson, COO, Todobebé
– Marty Roberts, VP, Marketing, thePlatform
– Dave Toole, CEO, MediaMobz
– Avner Ronen, CEO & co-founder, boxee
– Shahid Khan, Partner, Interactive Broadband Consulting


■現在はケーブルテレビからブロードバンドへのビジネス移行期

– ケーブルテレビとチャンネルは、何年もかけて現在のビジネスモデルを構築してきた。この不況下で、ケーブルテレビを解約する人もいるだろうが、ケーブルテレビからインターネット動画へのトラッジッションには5-6年かかるだろう。(Boxee)

– 2009年はユーザーを増やす。2010年はHulu、NBC.comなどと提携を締結したい。会員有料制、広告モデル、などビジネスモデルによるが。  (Boxee)

■ 映像配信、パッケージとオンデマンドモデルの競争

– インターネットは「オンデマンド」なプラットフォーム。ケーブルテレビでは、特定のスポーツチャンネルだけを見ることはできない。ケーブルテレビの「番組バンドルビジネス」は、インターネットのオンデマンドモデルが無かった時代のモデルだ。オンデマンドの楽しさを知ってしまったら、ケーブルパッケージは消費者にとって不利益である。今後2-3年で、消費者はケーブルのテレビ契約を解約し、ブロードバンド契約だけにするだろう。(Boxee)

– ケーブルテレビもケーブル専門局側もパッケージ販売にメリットを感じている。ESPNがオファーする様々な番組を見やすいようにバンドルして販売する。それによって、消費者も選択しやすいし、広告スポンサーもつきやすい。(the Platform)

– Netflixがコムキャストと同じようなバンドル放送権料を払えるとは思えない。Netflix、Veohなどオンラインのオンデマンド配信企業は、視聴回数ベースで視聴料契約をしている。今後6-12ヶ月でこうしたオンデマンド契約のビジネスが活発化するだろう。(Veoh)

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– その通りだ。Netflixは会員制有料モデルで配信ビジネスをしている。コンテンツにお金を払う素晴らしいサービスだ。インターネットでニュースがコモディティ、無料化してしまったために、新聞産業は斜陽化している。映像分野も、コンテンツ制作側が継続して事業を運営できるように、有料モデルを維持するべきだ。(thePlatform)

– 良質なコンテンツを作っていれば、心配する必要はない。心配すべきは、コンテンツの質である。

– 現在、NBC.comで1時間ドラマを見ると広告が4つ入ってくる。それが全て同じ広告だ。なぜなら、その番組の独占スポンサーが決まっているから。オンラインなら視聴行動データを取得できることを考えると、こうしたビジネスモデルは馬鹿げている。今後はもっとインターネット広告へ企業の広告予算が流れ込むはずだ。(Boxee)

参照 ロックメディア第25回オーバー・ザ・トップ 1

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